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事例12 タニヤプラザで焼身飛び降り



日本人男性が自らに火を点け、タニヤプラザから飛び降りた。


通報で駆けつけた警察によると、男性が飛び降りたのは、深夜23時頃。

死亡した男性は、所持していた免許証から身元が判明。

ビルの監視カメラには、ビル4階で男性が自らに液体をかけて火を点けて飛び降りた映像が残されていた。ビルのガードマンなどがすぐに手当を試みたが、すでに絶命していたという。


この辺はカラオケ店が密集する繁華街である。付近で深夜まで働く女性達が騒ぎを聞きつけ、こぞって墜落現場に集まったため、警察が来る前に画像とともに情報が拡散された。


彼女達とLINEなどで繋がっていた男性諸氏は、テレビやニュース報道よりも早くこの件を知り得ることとなる。

『アゲハ』という店の常連だったようで、「あ~この人知ってる~!!」というお姐さんも多数いた模様。


亡くなられたW氏の父親が来タイ。

状況説明などの為に大使館領事部へ。遺留品は管轄のバーンラック警察署にあるとの事。

担当警察が遺留品の受け渡しの際に事情徴収も必要とのことで、領事部の後にバーンラック署に行くことに。

その後、御遺体確認の為警察病院、翌日火葬、一日おいてお骨上げ、大使館領事部にて証明手続きの後、夜便で日本帰国とのスケジュールとなった。


警察署には担当領事も同行。

まずは遺留品を担当警察から見せられる。死亡時に身に着けていたという、ジッポーライターのオイルの缶(分析からこのオイルを被って火を付けたと見られるとの事。)向精神薬のデバスが100シートほど。ナナ界隈の屋台で売ってそうな刃渡り15cmほどのナイフ。

少々のお金と免許証。別途彼の友人の協力で領事立会いのもと彼の部屋から持参したノートパソコン、携帯電話、パスポート、などの貴重品とスポーツバックに詰めた衣類を確認。


警察「何か彼が抱えてた問題について御存じか?大量の向精神薬を所持してたがどういう薬かご存じか?息子さんには持病があったのか?」

父親「毎月仕送りはしていたが、問題を抱えていたと聞いたことはなく、知らなかった。何も持病はなかった筈で、薬についても全く知らない」

警察は父親の話を了承の上、ナイフと薬は警察にて処分するとのことで、受け取り物品の書類にサインして終了。

向精神薬デバスの説明を受けた後で父親が「そんな意識状態で刃物を持ち歩き、他人に危害を加えるようなことがなくて本当に良かった」と呟いていた。


所轄警察の後警察病院にて御遺体確認。

御遺体の状態が良くなかったようで、父親は早々に切り上げる。


翌日、お寺にて簡易な葬儀、小一時間ほどの儀式の後火葬。


さらに翌朝、御骨上げ、お骨を持って領事部へ行き遺骨証明手続き、日本での役所手続きの説明を担当領事より受ける。

その日の夜便で父親は御帰国。夕方空港へ送り終了。


亡くなられたW氏について周囲からの話では、日本の父親から毎月の仕送り受けながらタイで日常を送っていたものの、なにか事業をやろうとして失敗したそうで、どこからか300万バーツ程借金をし、返済に苦しむ生活に。

事業もうまく行かず、心労で鬱気味になり向精神薬を飲み始め、徐々に服用量が増加し、この飛び降りに至ったのかもしれない。

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